エアアジア

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エアアジア
AirAsia
IATA
AK
ICAO
AXM
コールサイン
RED CAP
設立 1993年(Tune Airとして)
ハブ空港 クアラルンプール国際空港 (KLIA2)
焦点空港 コタキナバル国際空港
スナイ国際空港
ペナン国際空港
マイレージサービス BIG
親会社 Capital A Berhad
保有機材数 70機
就航地 63都市
スローガン Now Everyone Can Fly
本拠地 マレーシア クアラルンプール
外部リンク www.airasia.com
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キャピタル A
Capital A
種類 株式会社
市場情報 MYX: 5099
本社所在地 マレーシアの旗 マレーシア
セランゴール州セパン
クアラルンプール国際空港
KLIA2, RedQ
設立 1993年
業種 空運業
事業内容 空運業
主要株主
関係する人物 トニー・フェルナンデス(CEO)
en:Kamarudin Meranun(会長)
外部リンク www.capitala.com
特記事項:2022年1月、AirAsia Group Berhad より社名変更
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エアバスA320neo

エアアジアマレー語: AirAsia)は、キャピタルA (マレー語: Capital A Berhad) によって運行されているマレーシア格安航空会社 (LCC) である。

概説[編集]

多くのグループ企業を抱える世界屈指の規模のLCCである。クアラルンプール国際空港を拠点に路線網を構築している。2014年には大規模なLCC専用ターミナル「Klia2」が開業した。

手荷物の受託は有料で、5リンギットである。機内清掃の簡素化を図るため、座席は革張りである。事前座席指定は15 - 25リンギットだが、子供・高齢者などは割引がある。一部路線でパック入りミネラルウォーターが提供される以外は飲料・軽食は有料にて販売される。予めオンラインで予約した場合は割引価格で提供される。原則として機内に飲食物を持ち込むことはできない。

クアラルンプール市内に近いスルタン・アブドゥル・アジズ・シャー空港に本拠地を移転する計画があったが、マレーシア政府に拒否された。

歴史[編集]

設立当初はマレーシア政府系重工業会社DRB-ハイコム傘下の企業だったが、後に業績は低迷し、経営破綻状態になる。大手レコード会社、ワーナー・ミュージックのアジア地域役員だったトニー・フェルナンデス (Tony Fernandes) は、持株会社チューンエア (TuneAir Sdn Bhd) を設立し、2001年12月2日に1リンギットで買い取る。

クアラルンプール国際空港 (KLIA) を本拠地とし、運賃を格安で提供して、マレーシア航空の国内線独占状態を破り、2003年から黒字化した。有効座席キロ英語版 (ASK、Available Seat-Kilometer) は2.19USセント(2005年度)である。

2003年シンガポール・チャンギ国際空港の乗り入れをシンガポール当局から拒否されたため、シンガポールとの国境に隣接するジョホールバルスナイ国際空港を第二の拠点と位置づけ、タイバンコクへ国際線を就航させた。コタキナバル国際空港も拠点としている。

2004年には、タイとインドネシアに、それぞれ国内線を中心に運航する関連会社を設立。以後、マカオフィリピンクラークカンボジアシェムリアッププノンペンにも進出する。

2006年3月24日、クアラルンプール国際空港にLCCターミナル(Low Cost Carrier Terminal)が開業し、同社のすべての便が移転した。貨物地区に暫定的に建設されたもので、貨物上屋に容易に改装できる設計となっていた。旅客増加に対応するための暫定措置として2008年以降ターミナルの増築工事が行われた。

2006年以降、主力機材であったボーイング737-300を、順次エアバスA320に切り替え、2008年に完了する。2010年オーストラリアジェットスター航空と、機材や部品の共同購入などで提携した[1]

2009年までウィリアムズF1の公式スポンサーでもあったが、2010年より、トニー・フェルナンデスCEO自らが代表を務めるロータス・レーシングが参入した。

2011年5月3日以降の予約についてはサーチャージを徴収していた[2]

2014年5月、クアラルンプール国際空港に新しいLCCターミナル「Klia2」が開業した。

2014年12月、インドネシア・エアアジア8501便墜落事故が発生、乗客・乗員計162名全員が死亡したと見られる[3]

2015年1月26日以降、燃油サーチャージは不要となった[4]

2016年8月、リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得したASEAN圏内の選手は生涯搭乗券を無料にすると発表した。銀・銅メダルの選手も5年間、2年間と無料になると発表し、ジョセフ・スクーリング選手ら6名が対象となった[5]

2022年1月28日、グループ持株会社の社名を「キャピタルA(CAPITAL A)」に変更したと発表した[6]

旧ロゴマーク[編集]

保有機材[編集]

ボーイング737-300

運航機材[編集]

2023年7月現在[8][9]

発注機材[編集]

  • エアアジア・グループ全体で、エアバスA320シリーズ総発注機数592機にのぼり、エアバスが納入する単一通路航空機の最大顧客である。A320シリーズについてはエンジンは全てCFM製エンジンを選択している。
  • 2011年6月23日、エアバスA320 neoを200機発注した[10]

退役機材[編集]

  • ボーイング737-300:148席ー会社設立期に十数年運用後グループ内他社へ転籍後全機引退済み

就航路線[編集]

地域 就航地
東南アジア マレーシア マレー半島 : クアラルンプールアロースタージョホールバルコタバルクアラトレンガヌランカウイ島ペナン島
ボルネオ島 : ビントゥルコタキナバルクチンラブアン島ミリサンダカンシブタワウ
ブルネイ ブルネイ
カンボジア プノンペンシェムリアップ
インドネシア バリクパパンバンダ・アチェ英語版バリ島ジャカルタクルタジャティマカッサルメダンパダンプカンバルジョグジャカルタ
ミャンマー ヤンゴン
フィリピン セブマニラ
シンガポール シンガポール
タイ バンコク/ドンムアンチェンマイクラビープーケット
ベトナム ダナンハノイホーチミンニャチャンフーコック島
南アジア バングラデシュ ダッカ
インド ベンガルールチェンナイコーチンハイデラバードコルカタティルチラーパッリ
モルジブ マレ
スリランカ コロンボ
東アジア 中国 北京大興広州桂林掲陽昆明南寧泉州深圳武漢
香港 香港
マカオ マカオ
台湾 台北/桃園高雄

2023年7月現在[11][12]

グループ航空会社[編集]

航空会社名 設立年 拠点空港 運航機材数
マレーシアの旗 エアアジア(AK) 1993年 クアラルンプール国際空港 70
タイ王国の旗 タイ・エアアジア(FD) 2003年 ドンムアン空港(バンコク) 54
インドネシアの旗 インドネシア・エアアジア(QZ) 2005年 スカルノ・ハッタ国際空港(ジャカルタ) 22
マレーシアの旗 エアアジア X(D7) 2006年 クアラルンプール国際空港 12
フィリピンの旗 エアアジア・フィリピン(Z2) 2012年 ニノイ・アキノ国際空港(マニラ) 16
タイ王国の旗 タイ・エアアジア X(XJ) 2013年 スワンナプーム国際空港(バンコク) 6
参入計画
かつて運航していた・計画された航空会社

関連事業[編集]

詳細はCorporate Structureを参照

脚注[編集]

  1. ^ 格安航空2社、専用機体開発で提携 豪とマレーシア 日本経済新聞
  2. ^ AirAsia to introduce fuel surcharge on 3 May
  3. ^ http://www.nbcnews.com/storyline/airasia-plane-crash/search-airasia-crash-victims-end-indonesia-says-n325581
  4. ^ 燃油サーチャージなし-よくある質問 - AirAsia
  5. ^ http://www.straitstimes.com/asia/se-asia/airasia-gives-out-free-flights-for-life-to-all-asean-athletes-who-won-gold-at-the
  6. ^ https://www.aviationwire.jp/archives/243725 エアアジアグループ、キャピタルAに社名変更「もう単なる航空会社ではない」 - Aviationwire
  7. ^ a b c Our Story - The airasia LogoAirAsia (YouTube公式チャンネル)、2023年12月7日閲覧。
  8. ^ [1] - PlaneSpotters.net
  9. ^ AirAsia Fleet - AirFleets.net
  10. ^ エアバス、マレーシアのエア・アジアから200機受注 - ロイター
  11. ^ AirAsia Flights and Destinations- FlightConnections.com
  12. ^ Airasia routes and distinations - Flightradar24
  13. ^ エアアジア、中国でLCC設立へ 中国光大集団などと覚書 - 日本経済新聞 2017/5/14
  14. ^ エアアジア、中国合弁の覚書失効 国内線参入白紙に - 日本経済新聞 2018年9月1日
  15. ^ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM127F50S2A211C2000000/ キャピタルA、エアアジア・カンボジア設立 23年就航へ - 日本経済新聞, 16 MAY 2017
  16. ^ Malaysia's AirAsia again tries to take off in Vietnam - Nikkei Asian Review, May 23, 2017
  17. ^ エアアジア、ベトナム観光大手と提携 同国参入目指す - 日本経済新聞 2018年12月6日
  18. ^ アアジアの越合弁、19年8月に運航開始 - NAA.ASIA 2018年12月12日
  19. ^ エアアジア、ベトナムで合弁格安航空設立 4—6月にも運航開始へ - マレーシアナビ!
  20. ^ Malaysia's AirAsia calls off proposed Vietnamese JV - Reuter 2011年10月11日
  21. ^ ANAとエアアジア、『エアアジア・ジャパン』の設立に合意 - 全日本空輸ホームページ・プレスリリース
  22. ^ エアアジア社との共同事業の解消について - ANAホールディングスホームページ・プレスリリース
  23. ^ Indonesia AirAsia X Ceasing Scheduled Operations in January - Airline Geeks

関連項目[編集]

外部リンク[編集]